不完全だから良い
先日、茶道の師匠のお祝いに行ってきました。
師匠は、あいさつの中でこんなことを言っていました。
それは、若き日の師匠が、お世話になった茶道の先生に相談したときのことでした。
「茶室の庭に、外腰掛を作りたいと思っています。」
するとその先生は
「もしその外腰掛を作ったら庭が完成してしまう。そうしたら、それであなたの庭は終わってしまいますよ。」
そのやり取りで師匠と悟ったそうです。
物事や人生は不完全だからよい。不完全だから私たちには未来がある。
私は、その話を聞いて感動してしまいました。
完璧を求められる社会、でも完璧のものは存在しなく、だから改良が必要で、そこに進歩がある。
自分の人生もやりたいことがあり、悔いもある。
それでいいんだ。
そう思うことができました。
私が関わっているマーケティングの世界でも、不完全のものばかり。
人の趣味嗜好は様々。
その中でどのターゲットに、どのようなものを提供していくか?
これはリサーチと、結果による修正しかない。
非常に不完全な世界です。
でも不完全だから面白い。
現在は、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)といいデータで結果が現れる。
インターネットとデジタル時代だからこそ出来るのだか、市場に出した施策の結果が、数字として現れる。
よってその結果を見て、どの年代のどのような層に反応があったということが分かるようになる。
これによりチューニングがおこなわれ、次は、反応があったターゲット層に向けた施策をとっていく。
その繰り返しにより、反応率が上がり、購買力のある施策をとることができるようになっていく。
あなたの会社はいかがでしょうか?
社長の経験と「この商品・サービスはきっと○○層に受けるはずだ」とリサーチもしないで多くの時間とお金を使っているのではないでしょうか?
それはリサーチが面倒なのかもしれません。
旅行で言えば、無計画に行き当たりばったりの旅行です。
旅行ならそれは楽しいかもしれません。
でも後から、こんなに近い場所にこんな良いところがあったのにーとか
この場所にはグルメな名産があったのに食べられなかった。
というようになってしまいます。
でも多くの方は旅行はちゃんと下調べをしてリサーチをしっかりしていきます。
しかしビジネスでは下調べをしっかりしないのです。
でもビジネスはギャンブルではありません。
せっかく多くの時間とお金を使うなら結果を出さないと意味がありません。
お客様に喜んでいただくためには、その商品・サービスを求めているお客様に届けないといけません。
そういった意味でもマーケティングは必要です。
不完全な社会だからこそ、マーケティングをしっかりおこない、結果を見ながら軌道修正していく。
そうやって未来に進んでいくのではないでしょうか?
不完全の良さは、未来に生きる私たちのためにあると思います。
その不完全を楽しみながら、向き合っていくのはいかがでしょうか?
P.S.
最後まで読んでいただき有り難うございました。
どうぞより良い人生をお過ごしください。